雑草で覆われた庭は、手入れのされていない雰囲気ですね。
さらに、やぶ蚊も発生してしまいます。雑草だらけの庭を
どうにかしたいと思われている方はとても多くて、ご相談も
よく受けます。
その手段のひとつとして、コンクリートで表面を
覆ってしまうというケースもあります。
でも、そうされる前に別のことができないか探ってみることを
強くオススメします。
それは、コンクリートで覆われた庭は、夏の暮らしの快適度を
とても悪くしてしまうからです。
コンクリートで覆われた地面は、真夏の日射で表面温度が
60℃近くまで上がってしまうことも珍しくありません。
これは、もし犬を飼っている場合、愛犬が肉球に簡単に
やけどをしてしまう温度なんです。(>_<)
もちろん、靴を履いている人間にも過酷です。日射を受けた
地面からは赤外放射という熱が発せられ、頭上からの日射に
足元からの赤外放射が加わって、外気温が30℃でも体感温度は
40℃にも上がってしまうんです。(*_*;
近年は35℃を越える猛暑日といわれる日が続くことも珍しく
ありませんが、地面からの赤外放射がある場合、気温プラス
10℃が体感温度だとすると、猛暑日の耐寒温度は45℃以上。
もはや熱湯風呂です。
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さらに、コンクリートで覆われた面積が広ければ広いほど、
この赤外放射の熱量は増えます。草取りから解放される
メリットを得る代わりに、灼熱地獄に毎夏、耐えなくては
ならないなんて、あまりにも代償が大きく、無謀なチャレンジです。( ;∀;)
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オススメの選択肢は、小さくても庭をつくること。
地面には、雑草の代りにグランドカバープランツを
植えます。グランドカバープランツは、草丈が低く
地面を這うように育っていくので、緑のじゅうたんの
ように茂って、雑草が生えにくくなります。
芝生もそのひとつ。ほかにも花が咲くものや香りの
よいものなど、いろいろな種類があります。
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地面をグランドカバープランツで覆った部分は、ひなたの
アスファルトより10℃以上低いことが確認されています。
その理由は、植物の蒸散作用。植物は、葉っぱの裏から水蒸気を
出して水分量の調節をしていて、気温が高ければ高いほど
多くの水蒸気を放出します。この蒸散作用のおかげで、
グランドカバープランツで覆った地面は、日射を受けても
表面温度が上がりにくく、夕方以降は気温よりも低くなります。
同様の理由で、家の周りに植物の垣根を巡らせたり、フェンスに
つる植物を這わせたりすることも効果的です。
(でも、蒸散作用は植物の生命活動の一環ですから、人工芝や
フェイクグリーンなどでは、その効果を得ることはできません。)
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