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モデルガーデンのヤツデ

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IMG_201811271.jpgウコギ科ヤツデ属 常緑低木 学名:Fatsia。

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モデルガーデンのあちこちにひょっこり

生えてきているヤツデ。

このヤツデは、日陰に強く葉の形もおもしろく

花の少ない冬に、貴重な花を咲かせてくれますね。

花は丸く見えますが、実は小さな花が集まって

咲きます。

これから、しかも真冬に咲くヤツデの花。

その花に来るのは、ハエやアブの仲間。

花の少ないこの時期、ヤツデは優先的に花粉を運んで

もらえるんです。

またヤツデは昆虫の少ない冬に花を咲かせるので、受粉に

必要な虫たちを集めるために、特に甘い蜜を用意しています。

ブドウや柿などの果実の糖度は甘くても15~20なんですが

花を咲かせたばかりのヤツデの花は、クリーム色の花床に

糖度50以上の甘い蜜を分泌させます。

しかも花は両性花。ひとつの花が

咲き始めは雄花、次に雌花に変身。ヤツデのように

雄、雌の順で花が変化する種類は、ツリフネソウや

ワレモコウなどがあります。

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ヤツデは同じ花の受粉を避けるために、特別な仕組みを

持っている植物として有名。

花は両性化(1つの花に雄しべと雌しべがある)なんですが

普通の両性化(雄しべと雌しべが同時に熟し受粉)とは

違います。ヤツデの花は開いたとき、花弁と雄しべが成熟して

花粉が出ますが、このとき雌しべは未熟で昆虫がきて花粉を

集めても受粉しません。花弁と雄しべが落ちたあとに雌しべが

成熟して、他の花の花粉をつけた昆虫から花粉を受け取り

受粉します。実にうまく雄しべと雌しべの成熟時期をずらして

近親結婚を避けているんです。一見すると雄花と雌花が別々に

ついているように見えますが、実はヤツデは両性花です。(^-^)

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ヤツデの花が咲いていたら、ぜひよく見てくださいね。

こんな咲き方する植物は珍しいですよ。

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